平成16年2・3月定例会常任委員会
(建設港湾・通常予算)
議題
1.事業評価
2.バリアフリー
3.自転車放置問題
4.舞洲スポーツアイランド整備計画
について
報告
以下、質問内容と回答です。
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福島
市民の納めた税金の用途の説明責任を果たすため、事業評価は不可欠です。
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事業評価とは?
事業を実施による成果の数値目標に対し、到達度を点検・評価し、結果を次に生かすく中で、企画立案などのマネジメントサイクルを確立し、職員の意識改革や企画立案能力の向上、並びに事業改善や市民サービスの向上につなげるものです。
実際の事業評価の具体的な事例を教えてください。
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谷崎
(建設局管理部事業評価担当課長)
建設局では
平成12年度の審議の結果、都市計画道路、都島阿倍野線の京橋地区の区間について、中止が妥当との意見具申を受けました。
そこで、面的な整備、あるいはJR東西線や片町線の地下化の検討と並行して、よりよい整備案について現在検討しています。
黒田
(港湾局管理部技術監理担当課長)
港湾局では、
平成15年度に事業再評価を行いました夢洲地区の土地造成事業の事例があります。
委員会での審議の結果、今後も廃棄物処分場として重要であること、加えて、本地区が新都心として位置づけられているため、事業継続が妥当であると答申がありました。
港湾局では、土地造成工事でのコスト縮減策、環境に配慮した暫定利用などの検討を進めます。
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福島
業績評価は、市民ニーズや満足度の把握及び分析を通して、事業の改善・サービスの向上につなげていくことが必要で、成果指標とその目標値の設定が重要です。
業績評価の成果を教えてください。
また、それらをどのように活用されますか。
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平賀
(都市環境局総務部事業評価担当課長)
調書にはニーズの動向の把握を記入し、成果指標の目標値に対する達成度を把握、課題の発見やそれらを踏まえた事業の改善・見直しに向けた検討内容を記入しながら、事業を振り返っています。
都市環境局では、54%の事業で、施設や制度を利用された方の満足度を(アンケートで)把握できており、昨年度と比べまして9ポイント上昇しました。
目標値の設定状況も、72%の事業で設定ができており、昨年度と比べまして18ポイント上昇しました。
その目標値に対する達成状況も、62%で、昨年度と比べまして12ポイント上昇しました。
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福島
計画等の進行管理として「大阪市総合計画21」、「新指針」及び分野別事業計画」等についても、同様に改善・見直しなどの判断を行うことが重要です。
事業評価は、試行初年度ですが、施策的評価を例に、現在の課題を教えてください。
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谷崎
(建設局管理部事業評価担当課長)
複数局に関係する事業の重要度や優先順位の評価、各事業の施策への寄与の度合いの評価などが課題です。
さらに目標を適切に決めることの難しさを感じています。
今後3年間で全ての施策を評価しますので、関係各局と協議、検討しながら、より効果的に進めるよう取り組んでいきます。
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福島
事業評価全体について、大阪市全体として、業績評価、事業再評価、大規模事業評価、の取り組みの結果、成果を教えてください
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徳平
(計画調整局企画調整部事業評価課長)
業績評価につきましては、市民ニーズを把握している事業は
952事業、66%で、前年度より10ポイント上昇しました。
今後、改善を行うとした事業は
609事業、42%で、具体的な事業の改善・見直し策も多く示され、職員の意識改革や事業改善、市民サービスの向上に向けて着実に進んでいます。
事業再評価は、現時点での事業の必要性や費用対効果が厳しく審査されております。答申には、事業実施の改善方策が具体的に示されていますので、より効果的、効率的な事業実施に努めているところです。
大規模事業評価は、今年度から新たに取り組んでいます。これまで行政内部だけの検討でしたが、本市関与の妥当性など多方面から審議を経ることで、職員の意識も変化しています。
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福島
評価結果の活用方策について、具体例と活用における検討事項を教えてください。
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徳平
(計画調整局企画調整部事業評価課長)
評価結果を活用するために評価の仕組みづくりに取り組んでいます。
まず、基準の明確化など評価の仕組みの改善を図り、客観性の向上など評価の充実に向けて取り組んでいきます。
評価結果の活用は、4点あります。
@ 事業改善のための自己点検
→ 活用中。
A 計画等の進行管理
→ 経年変化を把握。
事業の進行管理に活用中。
B 予算要求・編成への活用
C 全市的観点からの改善への活用
→ 不十分で取り組みが必要。
今後も関係局が協議・調整を進め、事業評価の充実に取り組んでいきます。
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福島
交通バリアフリー法に基づいて、平成15年4月に「天王寺・阿倍野地区」「上本町・谷町九丁目地区」「鶴橋地区」を重点整備地区に指定し、基本構想が策定されました。
移動に係る安全性や利便性を改善し、移動の円滑化を推進するために、高齢者や障害者を初めとする市民の方々から意見を十分に聞き、それを基本構想に反映させることが大変重要です。
天王寺・阿倍野地区の基本構想を策定に当たり、高齢者や障害者を初めとする市民の方々がどのような形で参加されたのか教えてください。
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横田
(建設局土木部企画担当課長)
鉄道事業者、道路管理者、交通管理者に加え、高齢者、障害者、地域の方々を委員といたしました天王寺・阿倍野地区基本構想検討会議が組織されています。
また、会議の開催前に、現地点検会を開催し、頂いた意見を基に、素案を作成しています。
さらに、素案に対し、インターネットを通してパブリックコメントを集め、推進委員会の審議を経て、交通バリアフリー基本構想を策定しました。
基本構想の策定は多くの市民の意見を反映するよう努めています。
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福島
現地点検会の規模や、意見はどのようなものですか。
重点整備地区内の道路がバリアフリー化されるための案を教えてください。
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横田
(建設局土木部企画担当課長)
現地点検会には、合計で178名が参加し、駅や道路などを点検しました。
車いす利用者から、横断歩道部の歩道段差、急勾配の改善を希望する声が、また視覚障害者からは、連続した視覚障害者誘導用ブロックの整備が求められました。共通した意見は、駅や各施設への誘導案内の充実、音案内の充実がありました。
市民に共通した意見は、道路上の放置自転車への対策が寄せられました。
基本構想では、市民の意見を参考に、優先的に整備することが必要であると考えられる路線を選定し、道路のバリアフリー化を進めています
(参考地図はこちらをクリック)
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福島
上本町・谷町九丁目地区、鶴橋地区の基本構想はどうですか。
天王寺・阿倍野地区は、鉄道駅から医療施設に至る道路をどのように扱い、整備していますか。
駅周辺で多くの人が利用する施設の中に、天王寺区では四天王寺病院、西下胃腸病院、そして阿倍野区側には大阪市立大学医学部附属病院、JR大阪鉄道病院と、主要な医療施設があります。
こういった医療施設については、高齢者や障害者、病気やけがをされている人など移動に制限を受ける方々の利用が多い施設です。
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横田
(建設局土木部企画担当課長)
前2地区は、今年の1月から2月にかけ実施されたパブリックコメントの結果を踏まえ、基本構想案が作成されたところです。
病院までの経路は、駅から整備を図るべき主要な施設として位置づけされています。
(参考地図はこちらをクリック)
よって、近鉄上本町駅から大阪赤十字病院の新正面玄関まで、視覚障害者を誘導できるように視覚障害者誘導ブロックを整備する予定です。
また、歩行動線の歩道の段差解消も整備していく予定です。
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福島
交通バリアフリー化には、法や条例に基づく施設整備だけでなく、施策を実施していく過程で、利用者の意見を再度聞き、検証していくフォローアップが必要です。
今後も構想立案の際の仕組みを活用し、市民の意見反映に努めてください。
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福島
次に、放置自転車についてです。
自転車法では、自治体が自転車等駐車場を整備する場合には、鉄道事業者は積極的に協力すると書かれています。
JRの高架下などには未利用地が多いようです。
昨年の答弁以来、鉄道事業者への用地提供などの具体的な協力要請内容、また最近の状況を駅の数を含め、教えてください。
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川嶋
(建設局土木部交通安全施設課長)
鉄道事業者への協力要請を度々行っています、よい返事がありません。
特に、改札口に近い鉄道用地は借りられる方も多く、駐輪場として借地できたとしても、改札口から遠くなります。
鉄道事業者8社から用地協力を得られた駅につきましては48駅ございまして、施設台数として約1万
7,000台の整備を行いました。
最近の用地協力には、JR環状線及び阪神西九条駅のJR用地、地下鉄野江内代駅の地下鉄用地、阪神姫島駅の阪神電鉄用地の協力を得て、駐輪場の増設を行っています。
今後も引き続き要請していきます。
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福島
鉄道事業者の協力ですが、議員立法として国会に提出すべく検討中だそうです。
この法律案は、鉄道事業者に駐輪場の設置を義務づけることなどを求めています。大阪市ではどのように関わりますか。
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森本
(建設局管理部路政課長)
現行の自転車法では放置自転車対策は自治体が行うこととなっていますが、今回の法律案は、鉄道事業者の駐輪場の設置義務などが明記されています。
これまで同様、引き続き、各自治体とともに放置自転車問題の解消に向けて積極的に働きかけていきます。
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福島
放置自転車対策は全庁的な取り組みが必要です。
昭和58年8月1日に設置された、大阪市放置自転車対策協議会のこれまでの経緯、今後の活動予定を教えてください。
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森本
(建設局管理部路政課長)
大阪市放置自転車対策協議会では、本市の施策を展開する上で重要な案件等を審議しています。最近は平成14年1月に会議を開催しています。
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福島
JR寺田町駅は、マスコミにも幾度となく取り上げられ、全国的にもワーストの駅です。
駐輪場の増設工事の概要と進捗状況はどうですか。
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川嶋
(建設局土木部交通安全施設課長)
JR環状線の寺田町駅、南側改札口より約80メートル先の阿倍野区側の旧近畿郵政局官舎跡地に
500台規模の施設整備をすることができます。
(参考地図はこちらをクリック)
請負業者も決まり、工事着手に向け現在準備中です。2004年秋の完成を目指しています。
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福島
寺田町駅南の自転車の集中台数は1,900台。駐輪場整備の台数が不足していますが、どのように考えていますか。
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川嶋
(建設局土木部交通安全施設課長)
駐輪場の整備台数は、取り締まりや指導の強化で集中台数が減少します。
ご指摘のような場合、放置状況の推移を見ながら検討していきます。
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福島
自転車問題についての意見ですが、ある段階で、民間委託方式の導入も検討すべきです。
平成15年現在、東京都品川区、足立区での対策では、一定の成果が出ているそうです。東京都豊島区では、放置自転車税条例案が可決され、その税金に関して注目されています。
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福島
舞洲スポーツアイランド整備計画についてです。
舞洲スポーツアイランドは非常に貴重な空間であり、今後とも着実に整備を進めていく場所です。
「テクノポート大阪」計画において、咲洲コスモスクエア地区、舞洲及び夢洲の開発に予定がありましたが、舞洲の西側約半分を占めるスポーツアイランド計画地においては、新たな中長期的な計画を検討することとなっております。
特に現状の社会状況などを受け、新たな検討の視点を教えてください。
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坊農
(港湾局企画振興部長期整備計画担当課長)
景気低迷等の影響で、民間の施設整備が進まない状況です。
整備の新たな方向として、スポーツ、エコロジー、ホスピタリティーといったテーマに沿い、舞洲ならではの施設導入を考えています。
舞洲スポーツアイランドのイメージアップや認知度アップに努め、民間の投資意欲につなげていくことを考えています。
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福島
既存施設の効率的な活用と、市民、NPOなどとの協働などの検討はどうですか。
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坊農
(港湾局企画振興部長期整備計画担当課長)
検討していきます。
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福島
魅力づくりを進め、民間事業の誘致に取り組んでいってください。
企業統治を採点ための、評価基準は、
1. 株主価値重視の経営(市民価値重視の経営)
2. 情報開示・説明責任の充実
3. 取締役会
4. 役員報酬の正当な決め方や開示
5. 法令遵守やリスク管理
です。本市でも、行政管理から行政経営へ転換、ニュー・パブリック・マネジメントを考慮に入れ、全力で取り組んでください。ありがとうございました。
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(会議詳細は・・・)
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