●発祥
推古天王元年(593年)に建立。日本書紀によると、聖徳太子が合戦の形勢の不利を打開するために自ら四天王像を彫り建立した、日本最初の大寺。
聖徳太子は建立の際、「四箇院の制」をとりました。
「四箇院」とは
・ “敬田院” 仏法修行の道場(信仰の場)
・ “施薬院” 病者に薬を施す (薬局)
・ “療病院” 病気の者を収容し、病気を癒す
(病院)
・ “悲田院” 身寄りのない者や年老 いた者を
収容する (慈善救済施設)
のことです。四天王寺は四つの施仏教の根本精神の実践の場として、建てられました。
●建築様式
伽藍が南から北へ、中門、
五重塔、金堂、講堂が一直線に並び、それを回廊が囲む形式で、日本では最も古い建築様式の一つです。
その伽藍配置は中国や朝鮮半島の6〜7世紀の大陸の様式を源流で、「四天王寺式伽藍配置」
といわれています。
横に並ぶ金堂(左)と五重塔(右)
●境内の様子
五重塔や金堂の周辺にも様々な堂塔伽藍があり、年間のあらゆる行事にも利用されています。
◎ 六時堂
境内中央にあり、昼夜6回の諸礼讃をすることが名前の由来です。薬師如来・四天王などが祀られ、供養や納骨などを行う中心道場です。
◎ 石舞台
亀の池の石橋にある舞台。毎年4月22日、聖徳太子を偲んでの大法要では舞台上で舞楽が舞います。
六時堂(奥)と石舞台(手前)
◎ 北鐘堂
鐘つき堂とも呼ばれています。お彼岸の時などは、先祖供養の鐘の音が響きます。鐘は天井裏にあるため見ることができません。
北鐘堂
参考:
四天王寺ホームページ
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四天王寺の入口の一つ、極楽門(奥は石ノ鳥居)
ライトアップされた五重塔はとても幻想的
●祭りや行事など
どやどや (1月14日)
六時堂内では法要が行われ、堂前では褌・ 鉢巻き姿の生徒たちが、お札を奪い合います。日本三大奇祭の一つに数えられています。
春季彼岸会
(3月17〜23日)
春分の日と前後3日間の7日間、各お堂で先祖供養のおつとめが行われます。「大師会(弘法さん)」も開催され、境内で骨董品・植木などの露店が並びます。
聖霊会舞楽大法要
(4月22日)
聖徳太子の命日(本来は旧暦2月22日)に行われる舞楽法要。六時堂と石舞台で法要と舞楽が行われます。現在も旧記に則って、独特の作法をそのまま残しているのだそうです。
万灯供養法要
(8月9〜16日)
先祖供養のために行われるお盆の行事です。夕方から約一万本の先祖の霊名が記さ
れたローソクが灯され、読経のなか、僧侶が伽藍内を練り歩く「万灯供養」が行われます。
秋季彼岸会
(9月20〜26日)
秋分の日と前後3日間の7日間、先祖供養のおつとめが行われます。
ユニセフチャリティーコンサート
ライトアップされた境内にて、大阪市音楽団と天王寺区民合唱団の協力で実施されます。
チャリティーコンサートの様子
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